夫の誕生日(ロザリオ)
土曜日、晴れ。午後から休み。夫の誕生日なので、帰りに夫の好きなケイノシンでケーキを購入。ついでにお昼代わりにイートインでアイスコーヒーとラムケーキを食べる。
ケーキは何となくボサッとした味だった。
開店当時のケイノシンは、今まで長野にはなかったパティスリーで、オーナーの内省的な人間性や哲学を感じるような深みのあるフレーバーやシックな苦味に惹きつけられたんだけど、あれから何十年の年月が過ぎて、開店時から味の進化が止まったまま感動が霞み、最近は食べるたびに、どことなく倦んだ気分になる。
お姉ちゃんから恒例の手作りケーキが届く。今回は濃厚なオレンジレアチーズケーキ。
晩ご飯は、キノコとパプリカと鶏モモのアヒージョ、グリーンサラダ、ふろふき大根の肉巻き、キノコとサーモンのキッシュ。
夫の帰りはいつになるか分からないので、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に先に食べた。
ご飯の支度をしながら
「もっと綺麗になりたいな」
と思った。
今私がしている努力は、婦人科と皮膚科を定期的に受診して、ホルモン補充療法とスキンメンテナンスを継続していること。月に2回ピラティスのパーソナルトレーニングを受けていること。
これ以上の努力の方向性が分からない。
化粧は出来ないし、したくもない。
自己イメージの歪みも多分にある気がするので、何をどう頑張ればいいのか自信が持てない。
ちゃんとした美容医療の医師に「この状態から綺麗になるために医学的に客観的にどう努力したらいいと思われますか」と相談するのが早いのだろうか。
文章化を通して今思いついた結論は「服と髪にもっと金と神経を遣うこと」
とにかく私は髪と身なりがいい加減すぎる。これが私の「綺麗じゃない」感を高めている大きな要因な気がする。
カズマもあと数ヶ月で社会人。仕送りも終わり、これから経済的にも少し余裕ができる。
今までは子育てと仕送りを言い訳に色々と疎かにしていたけれど、ちゃんと貯蓄のことも考えたい、でも楽しく嬉しく自分のためにお金を使いたい。
ここまで文字を打ち込んでいたら、夫が帰宅した。
「お誕生日おめでとう」
と言って、プレゼントの箱を渡したら
「ありがとう!これは(近所の温泉の)入浴回数券かい?」
と言うので
「違う。開けてみて。」
と言ったら、開けて、中のロザリオを取り出して
「これは、猫の首輪?」
と言うので
「違う。あなたの首輪。ロザリオ。」
と言ったら
「俺に?何で?」
と言うので
「前にロザリオ欲しいって言ってたから」
と言ったら
「そうだっけ。で、これ何に使ったらいいの?」
と言うので、ズコーッとなった。
「車の中にいれて、道で猫やタヌキの死骸を見つけた時に使って」
と言ったら
「なるほど。そうします。」
と言った。
以上で夫の誕生日終了。
50歳突入おめでとう。
佳き日々を。